脊椎は椎骨と椎間板が繰り返し重なって構成されています。椎間板は、ゼリー状の髄核(ずいかく)という組織が線維輪という外層に囲われてできており、各椎骨をつなぎ、クッションの役目もしています。
線維輪に亀裂が生じ、髄核が押し出され突出した状態を椎間板ヘルニアといいます。 突出した組織が神経(脊髄、神経根)を圧迫すると、脊髄症状や神経根症状が生じることがあります。
- 頚部から肩甲骨周囲の痛み
- 頚部だけではなく、肩甲骨のまわりや肩甲骨のあいだにも痛みがでることがあります。
- 上肢の痛みやしびれ
- 一般に頚椎を後ろへそらせると症状が出現したり症状が強くなることが多いので、上方を見ることや、うがいをすることが不自由になります。
- 足のしびれ
- 時に足の裏にまでしびれが生じることがあります。
- 上肢の筋力低下
- 肩が上がらなくなったり、肘が曲げにくくなったりすることがあります。
- 巧緻運動障害
- 手指の細かい運動がぎこちなくなり、しづらくなることもあります。ボタンのはめ外し、お箸の使用、字を書くことなどが不器用になる等の症状です。
- 歩行障害
- 脚がもつれるような感じ、足がつっぱってつまづきやすい、階段の上り下りが困難となり手すりを持つようになる等の症状が出ることもあります。痙性跛行とも呼ばれます。